住宅の熱の約60〜70%は窓から出入りしています。
窓を断熱すれば、光熱費の削減や結露の抑制といった日々の悩みをまとめて解決できるでしょう。
この記事では、ガラスやサッシの種類から最新の費用相場まで、必要な知識を網羅してわかりやすく解説します。
さらに、最大100万円が支給される2026年度の補助金制度についても紹介するため、ぜひ活用してください。
窓の断熱が重要な理由

住宅の温度を快適に保つためには、壁だけでなく窓の対策が欠かせません。
窓は住宅の中でも熱の出入りが激しい場所です。
窓の性能を工夫するだけで、暮らしやすさは大きく変わります。
断熱が必要な理由を解説します。
窓は熱の出入りが多い場所
住宅の壁や床には厚い断熱材が入っていますが、窓は薄いガラスで外と仕切られています。
家全体の中で窓はもっとも熱を通しやすい場所です。
特に昔ながらのアルミサッシは、熱を伝えやすい金属でできているため、外の温度をそのまま家の中へ伝えます。
窓という熱の通り道を放置すると、どのような空調設備を使っても温度を保つことが困難です。
窓の断熱性能を高める取り組みは、家の中を魔法瓶のような状態にするために欠かせません。
| 季節 | 窓などの開口部 | 壁・床・屋根など |
|---|---|---|
| 冬 (暖房の熱が逃げる) |
約60% | 約40% |
| 夏 (外の熱が入る) |
約70% | 約30% |
(出典:一般社団法人 日本建材・住宅産業協会データより)
冬の寒さと夏の暑さは窓から入りやすい
冬季に暖房で温めた空気の約60%は窓から逃げていき、夏季に外から入ってくる熱の約70%は窓を通り抜けます。
資源エネルギー庁の資料でも示されている通り、窓は季節ごとの温度変化をもっとも受けやすい場所です。
せっかく冷暖房をつけても、窓から熱が漏れてしまうと電気代が無駄になります。
窓を断熱仕様に変えるだけで、外の暑さや寒さをしっかりとはね返せます。
家を快適な温度に保つためには、まず窓の対策を考えることが大切です。
窓の断熱は住まい全体の快適性に関係する
窓を断熱すると、部屋全体の温度が一定に保たれやすくなります。
窓際が冷えると冷たい空気が足元へ流れ込むコールドドラフト現象が起きますが、断熱リフォームによって冷気の下降を抑制できます。
足元が冷えにくくなるため、冬季でも快適な環境を作ることが可能です。
また、部屋ごとの温度差も小さくなるので、廊下やお風呂場へ移動する際の不快感も少なくなります。
窓の性能は、住まい全体の心地よさを左右する大きな要因です。
断熱性能を高めて、家族の方がリラックスできる空間を目指しましょう。
窓を断熱すると得られる主な効果

窓を断熱すると、生活の質が大きく上がります。
温度が安定するだけでなく、家計に優しく、健康を守ることにもつながるためです。
窓のリフォームで得られるメリットをまとめました。
室内の温度差が少なくなり快適に過ごしやすくなる
断熱窓を取り入れると、部屋の中の温度ムラが解消されます。
窓からの冷気を遮断することで、部屋のどこにいても同じような温かさが感じられるようになるためです。
夏季も窓からの熱を遮るため、冷房がスムーズに効いて涼しさが長続きします。
季節を問わず、家族の方がリビングや寝室で心地よく過ごせるようになります。
一度温度が安定すれば、不快な思いをせずに毎日の生活を楽しむことが可能です。
冷暖房効率が上がり光熱費の削減につながる
窓の断熱性能を上げると、エアコンの電気代を節約できます。
外からの熱を遮り、中の空気を逃がさないため、少ない電力で設定温度を維持できるからです。
2026年時点の新しい断熱窓を導入した場合、年間の冷暖房費を約8%から30%ほど抑えられるデータもあります。
光熱費負担の軽減は、将来のエネルギー価格高騰に対する備えとしても役立ちます。
初期費用はかかりますが、長く住み続けるほど節約効果が積み重なり、家計を助けるでしょう。
結露やカビの発生を抑えやすくなる
冬の朝に窓ガラスが水滴で濡れる結露は、断熱不足が原因です。
樹脂サッシや複層ガラスに変えると、窓の内側が冷えにくくなるため、結露の発生を大幅に減らせます。
水滴がつかなくなれば、窓枠周辺にカビが生えたり、それを食べるダニが増えたりする心配も少なくなります。
お掃除の手間が省けるだけでなく、ぜんそくやアレルギーなどの健康被害を防ぐことにもつながります。
清潔な住環境を保つため、窓の断熱は大きな役割を果たすのです。
ヒートショックの予防につながる
寒い冬季のお風呂場やトイレで血圧が急激に変化するヒートショックは、命に関わる危険な現象です。
窓を断熱化すると、浴室やトイレの室温が下がりにくくなり、リビングとの温度差が縮まります。
特に断熱性能の高い樹脂窓をお風呂場に設置すれば、お湯に浸かる前の脱衣所でも寒さを感じにくくなり、温度差による体への負担を軽減できます。
家族の方が健やかに暮らすために、窓の断熱は重要な要素です。
家内の温度差をなくし、事故を未然に防ぐ環境を整えましょう。
防音効果も期待できる
窓の断熱リフォーム、特に内窓を設置する方法は、外からの騒音を防ぐ力も優れています。
2枚の窓の間に空気の層ができることで、車の走行音や外の話し声をしっかり遮断できるためです。
内窓を設置すると、騒音を約15デシベル低減できる実証例もあります。
音の感じ方が半分以下に変わるほどの変化です。
静かな寝室や仕事部屋を作りたい方にとって、断熱と防音を同時に行える窓のリフォームは適切な選択肢となります。
断熱性の高い窓ガラスとサッシの種類

窓の断熱性能は、ガラスとサッシの組み合わせで決まります。
それぞれの特徴を知ることで、住まいにぴったりな種類を選べます。
| 種類 | 断熱性能 | 特徴 |
|---|---|---|
| ペアガラス | 標準的 | 2枚のガラスの間に空気層を持つ。現在の主流。 |
| トリプルガラス | 非常に高い | 3枚のガラスで構成。寒冷地や高性能住宅向け。 |
| Low-E複層ガラス | 高い | 特殊な金属膜で熱を反射する。遮熱・断熱に優れる。 |
| 樹脂サッシ | 非常に高い | 熱を伝えにくい樹脂製。結露防止に最適。 |
| アルミ樹脂複合 | 高い | 外はアルミ、内は樹脂。耐久性と断熱性を両立。 |
ペアガラス
ペアガラスは、2枚のガラスの間に乾燥した空気やガスの層を挟んだ構造です。
1枚のガラスに比べて熱が伝わりにくいため、現在の住宅では一般的な選択肢となっています。
乾燥空気の層が壁のような役割を果たし、外の寒さをブロックします。
ガラスの厚みや空気層の広さによって断熱性能が変わるため、選ぶ際は詳細を確認してください。
単板ガラスからペアガラスに変えるだけで、窓からの熱の出入りを大幅に減らせます。
コストと性能のバランスがよい種類です。
トリプルガラス
トリプルガラスは、3枚のガラスと2つの空気層を持つ高性能なガラスです。
ペアガラスよりもさらに断熱性能が高く、寒冷地や高い省エネ性能を求める住宅で選ばれています。
YKK APのAPW 430などの製品に代表されるように、外からの熱をほとんど通さないため、冬季でも窓際が冷たくなりません。
ただし、ガラスが3枚ある分だけ重量が増し、窓の開け閉めに力が必要になる場合もあります。
また、価格もペアガラスより高くなる傾向にあります。
Low-E複層ガラス
Low-E複層ガラスは、ペアガラスの内側に特殊な金属の膜をコーティングした製品です。
金属膜が太陽の熱をはね返したり、部屋の暖かさを逃がさないようにしたりする役割を持ちます。
夏季の日差しを遮りたい窓には遮熱型、冬季の暖かさを保たい窓には断熱型といった使い分けが可能です。
一般的な複層ガラスよりも断熱性能が高いため、現在のリフォームでは積極的に推奨されることの多い種類となります。
光熱費をしっかり抑えたい方は、このLow-E複層ガラスを選ぶのが効率的です。
樹脂サッシ
樹脂サッシは、プラスチックのような素材で作られた窓枠です。
アルミに比べて熱を伝える速さが約1,400分の1と大変遅いため、断熱性能に優れています。
窓枠自体が冷たくなりにくいので、不快な結露をほとんど防げます。
また、加工がしやすいため気密性も高く、隙間風も入りにくくなります。
塩ビ工業・環境協会の資料でも紹介されている通り、北欧や北米などの寒い地域では主流となっており、日本でも普及が進んできました。
アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシは、外側に耐久性の高いアルミ、内側に断熱性のよい樹脂を使ったハイブリッドな窓枠です。
アルミの強さと樹脂の暖かさを両立させているため、使い勝手がよくデザインも豊富です。
オール樹脂サッシに比べると断熱性能は少し下がりますが、価格が抑えられている点が魅力となります。
また、枠を細く作れるため、大きなガラス面を確保して景色を楽しみたい場所にも向いています。
場所によって樹脂サッシと使い分けるなど、工夫次第で快適な住まいを作ることが可能です。
窓の断熱リフォームの方法

窓の断熱リフォームには、いくつかの工法があります。
今の窓を活かす方法から、丸ごと新しくする方法まで、住まいの状態に合わせて選ぶのが大切です。
代表的な4つのリフォーム方法を紹介します。
内窓を設置する
内窓は、既存の窓の内側にもう一つの新しい窓を取り付ける方法です。
二重窓とも呼ばれ、手軽で効果が高いリフォームとして注目を集めています。
壁を壊す必要がないため、1窓あたり約1時間で工事が終わります。
既存の窓との間に空気の層ができることで、断熱だけでなく防音性能も大きく向上します。
マンションでも専有部分の工事として行いやすいため、多くの住まいで採用されてきました。
費用を抑えつつ、高い断熱効果を得たい場合にぴったりな方法です。
断熱性の高い窓ガラスに交換する
既存のサッシはそのままに、ガラスだけを高性能な複層ガラスや真空ガラスに入れ替える方法です。
外観を変えずに断熱性能を上げられるため、手軽に工事を行いたい方に向いています。
工事時間も短く、費用も比較的安く抑えられるのがメリットです。
ただし、サッシが古いアルミ製のままだと、枠の部分から熱が逃げたり結露が発生したりすることがあります。
ガラス面の冷たさは解消されますが、窓枠全体の断熱を求める場合はほかの方法も検討しましょう。
窓全体を交換する
古い窓を枠ごと取り外して、樹脂サッシや複層ガラスの窓に入れ替える方法です。
既存の枠の上に新しい枠を被せるカバー工法が一般的となっています。
カバー工法なら、外観を一新できるLIXILのリプラスなどの製品を用いることで、外壁を傷つけることなく1日で窓を新しいものにできます。
サッシごと新しくなるため、断熱性能だけでなく窓の開け閉めもスムーズになります。
見た目もきれいになり、住まいの価値も高まります。
サッシを断熱性の高いものに交換する
サッシの交換は、窓全体の交換工事の中で行われます。
金属製のアルミサッシから樹脂製のサッシに変えることで、熱の逃げ道を遮断できます。
リフォームの際は、ガラスの性能だけでなくサッシの素材にこだわるのが成功のポイントです。
樹脂フレームは結露を防ぐ力が強いため、お掃除の苦労からも解放されます。
既存の枠を利用して樹脂窓を取り付ける製品も増えてきました。
性能を重視して、冬季でも寒さを感じない窓辺を作りたい方は、サッシの素材選びを重視しましょう。
DIYで窓の断熱効果を高める方法

リフォーム会社に頼まなくても、自分で行える断熱方法があります。
ホームセンターなどで買える材料を使い、手軽に寒さ対策を始めてみましょう。
断熱シートやフィルムを貼る
窓ガラスに直接貼り付ける断熱シートやフィルムは、DIYの中でも手軽な方法です。
空気が入ったシートを貼るだけで、ガラスからの冷気を和らげる効果があります。
水で貼れるタイプが多いため、賃貸住宅でも使いやすいのが特徴です。
断熱カーテンを使う
厚手で密度の高い断熱カーテンに掛け替える対策も効果的です。
裏地にコーティングが施されたタイプを選べば、窓からの冷気を遮断して部屋の温度を守ります。
断熱効果を高めるコツは、カーテンの裾を床につくくらいの長さにすることです。
隙間があると冷たい空気が流れ込んでくるため、隙間なく覆うことが重要となります。
日中カーテンを開けているときは効果がなくなりますが、夜間の冷え込みを防ぐには十分役立ちます。
断熱ボードやプラダンを設置する
窓際に立てかける断熱ボードや、プラスチック製の段ボールであるプラダンを使う方法も効果が見込めます。
掃き出し窓の下に置くだけで、足元に流れ込む冷たい空気を物理的に止められます。
夜の間だけ設置して、昼間は畳んで収納できるタイプも市販されています。
価格を抑えて材料を揃えられるため、家中の窓に手軽に設置できるのが魅力です。
簡易的な見た目にはなりますが、冷え込みが厳しい時期の応急処置としては大変頼りになります。
窓の断熱リフォームにかかる費用の目安

窓の断熱リフォームは、工法によって費用が大きく変わります。
窓の大きさや選ぶ部材によって金額に幅があるため、まず相場を知ることが大切です。
| 工法 | 小窓 | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
|---|---|---|---|
| 内窓設置 | 4.0〜6.0万円 | 8.0〜15.0万円 | 15.0〜30.0万円 |
| ガラス交換 | 3.0〜5.0万円 | 5.0〜10.0万円 | 10.0〜15.0万円 |
| カバー工法 | 10.0〜14.0万円 | 15.0〜20.0万円 | 20.0〜25.0万円 |
内窓設置の費用目安
内窓設置は、コストパフォーマンスに優れた方法です。
一般的な腰高窓であれば、1箇所あたり80,000円から150,000円程度が相場となります。
大きな掃き出し窓の場合は、150,000円から300,000円程度かかるのが一般的です。
選ぶガラスの種類を高い性能を持つLow-E複層ガラスにすると金額は上がりますが、その分だけ断熱効果も高まります。
壁を壊すような工事が不要なため、人件費を抑えられるのが特徴です。
窓ガラス交換の費用目安
サッシを活かしてガラスだけを交換する場合、費用は比較的安く済みます。
小さな小窓であれば、1箇所あたり30,000円から50,000円程度で交換が可能です。
リビングなどの大きな窓でも、50,000円から150,000円ほどが目安となります。
工事も短時間で終わるため、依頼しやすいのがメリットです。
ただし、サッシの歪みやガタつきがある場合は、新しいガラスの重さに耐えられないこともあります。
事前にプロの点検を受け、既存のサッシがそのまま使えるかどうかを確認しましょう。
窓交換・サッシ交換の費用目安
窓枠ごと新しくする交換リフォームは、工法によって費用が分かれます。
既存の枠の上に被せるカバー工法なら、掃き出し窓で200,000円から250,000円ほどが目安です。
一方、壁を解体して入れ替えるはつり工法になると、補修費用などが重なり、1箇所で300,000円から500,000円程度かかります。
2階以上の窓で足場が必要な場合は、さらに100,000円から200,000円ほど追加されます。
高額になりますが、窓の性能を大きく引き上げられるため、将来的な安心感は高まります。
費用を抑えるためのポイント
リフォーム費用を安く抑えるコツは、複数の窓をまとめて工事することです。
1箇所ずつ別々に頼むよりも、職人の出張費や運搬費を1回分にまとめられるため、1窓あたりの単価が下がります。
また、次章で紹介する補助金制度を活用すれば、実質的な負担を半分程度に減らすことも可能です。
業者によって見積もり金額に差が出るため、信頼できる2社から3社ほどから提案をもらいましょう。
価格だけで選ばず、補助金の申請代行を適切に行ってくれるかどうかを基準に選ぶのが、結果としてメリットが大きくなります。
窓の断熱リフォームで使える補助金・制度

2026年度も、窓の断熱リフォームを支える手厚い補助金制度が用意されています。
国の制度を上手に活用すれば、工事費用の負担を半分近くまで減らせる可能性があります。
国の補助金制度
注目すべき制度が、先進的窓リノベ2026事業です。
公式事務局サイトで詳細が公開されている通り、断熱性能の高い窓にリフォームすることで、1戸あたり最大 1,000,000円の補助金を受けられます。
2026年度からは非住宅の建物も対象に含まれるなど、活用の幅が広がってきました。
補助を受けるには、製品の性能がSグレード以上である条件を満たす必要があります。
予算には限りがあり、上限に達すると期間内でも終了するため、早めの計画が不可欠です。
自治体の補助金・助成金制度
国だけでなく、住んでいる市区町村でも独自に補助金を出していることがあります。
自治体の制度は国の補助金と併用できる場合が多く、併用すれば自己負担をさらに抑えられます。
地域によっては、省エネ診断を無料で受けられるサービスも行われています。
住んでいる地域の役所のホームページをチェックするか、地元の施工店に相談してください。
減税制度を活用できる場合
窓の断熱リフォームは、税金を安くする制度の対象にもなります。
- 所得税の控除:基準を満たす断熱工事を行うことで、その年の所得税から一定額が戻ります。詳細は国税庁のサイトをご確認ください。
- 固定資産税の減額:工事をした翌年の固定資産税が3分の1に減額される措置(2026年度以降へ延長)を受けられます。
減税制度を利用するには、工事費用が一定額を超えている条件があるため、あらかじめの確認が必要です。
領収書や証明書が必要になるため、工事を依頼する業者に税制優遇を受けたい旨を伝えておきましょう。
申請前に確認すること
窓の断熱効果を実感しにくい原因

せっかく窓をリフォームしても、思ったほど暖かくならないと感じる場合があります。
原因として、家全体のバランスや工事の方法が関係しているかもしれません。
窓以外から熱が出入りしている
窓は熱の出入りが激しい場所ですが、壁や床の断熱がまったくされていないと、住宅全体から熱が逃げ続けてしまいます。
特に古い住宅では、壁の中に断熱材が入っていなかったり、床下から冷たい風が吹き込んでいたりします。
窓だけを高性能なトリプルガラスに変えても、ほかの場所が無防備であれば、部屋全体の温度を上げるには限界があります。
住まいの弱点を全体的に把握することが大切です。
窓の対策とあわせて、隙間を埋める工事や床下の断熱も検討すると、リフォームの効果をより実感しやすくなります。
窓の性能や施工方法が住まいに合っていない
高性能な窓を選んでも、取り付け方に問題があると断熱効果が半減します。
例えば、サッシの取り付け時にわずかな隙間が残っていると、冷気が入り込んで断熱性能を下げます。
また、窓枠の歪みをそのままにして無理やり内窓を付けると、気密性が保たれず隙間風の原因となります。
窓の性能を最大限に引き出すためには、熟練した職人による丁寧な施工が欠かせません。
信頼できる業者に依頼し、ミリ単位の調整を行ってもらうことが、快適な住まいを作ることにつながります。
DIYだけでは断熱効果に限界がある場合もある
断熱シートやカーテンなどのDIYは手軽ですが、窓そのものを新しいものにするリフォームほどの効果は期待できません。
断熱シートはガラスの表面温度を少し上げることはできますが、サッシ部分の冷たさを防ぐのは困難です。
また、隙間テープなどで窓を密閉しても、ガラス面から伝わってくる冷気は止まりません。
冬の寒さや夏の暑さを根本的に解消したい場合は、DIYに頼りすぎず、プロによるリフォームを検討してください。
地域の気候や建物の状態に合う方法を選ぶ必要がある
住んでいる地域の寒さのレベルによって、必要な断熱性能は変わります。
雪国のような厳しい寒さの地域では、最高ランクのトリプルガラスが必要になりますが、比較的温暖な地域ならペアガラスで十分なこともあります。
また、マンションか一戸建てかによっても、選ぶべき工法は異なります。
建物の構造や日当たりの良さを考えずに製品を選んでしまうと、期待外れの結果になりかねません。
プロのアドバイスを受けながら、住まいの環境に適したプランを立てるのが、失敗しない断熱リフォームの重要なポイントです。
自宅に合う断熱窓の選び方

自分にぴったりな断熱窓を選ぶには、性能・コスト・使い勝手のバランスを考えるのが大切です。
判断基準を4つのポイントにまとめました。
断熱性能を確認する
断熱性能を客観的に判断するには、U値(熱貫流率)を確認しましょう。
U値は熱の伝えやすさを示す数字で、数値が小さいほど断熱性能が高いことを意味します。
地域によって求められる性能は異なりますが、高断熱住宅を目指す場合、U値 1.5以下が一つの目安となります。
補助金の対象になるかどうかもU値で決まるため、カタログを見る際は必ずチェックしてください。
性能が高ければ光熱費の削減効果も大きくなりますが、製品価格も上がります。
予算と相談しながら、住まいに必要十分なランクを見極めましょう。
ガラスとサッシをセットで考える
窓の断熱は、ガラスだけをよくしてもサッシがアルミのままだと十分な効果が得られません。
サッシ部分が熱の通り道になり、そこから結露が発生しやすくなるためです。
理想的な組み合わせは、樹脂サッシとLow-E複層ガラスの併用です。
樹脂サッシとLow-E複層ガラスを組み合わせれば、窓枠からガラス面まで全体の温度が安定し、不快な冷えを感じにくくなります。
費用を抑えたい場合は、リビングなど長く過ごす部屋だけを最高性能にして、ほかの部屋は複合サッシにするなどの使い分けを検討しましょう。
防音や結露対策も確認する
断熱だけでなく、ほかの悩みも同時に解決できる窓を選びましょう。
- 騒音対策:道路沿いで音が気になる場合は、防音性能が高い内窓が適切です。
- 結露対策:徹底的に防ぎたいなら、枠の温度が下がりにくい樹脂サッシが有力な候補となります。
- 防犯対策:1階の窓なら防犯性能が高い合わせガラスを選ぶと、住まいの安全性を高められます。
現在の生活で困っている内容を整理してから製品を選ぶことで、リフォーム後の満足度が上がります。
施工方法や保証内容を確認する
リフォームを依頼する際は、工法や保証内容をしっかり確認してください。
1日で終わるカバー工法なのか、内窓を付けるだけなのかによって、生活への影響も変わります。
また、万が一工事後に不具合が出た場合、無償で修理してくれる期間がどのくらいあるかも重要です。
窓リノベ2026事業などの補助金を扱う業者は、一定の技術基準を満たしていることが多いですが、過去の施工実績も見せてもらうと業者の信頼性を判断しやすくなります。
長く使い続ける窓だからこそ、アフターフォローまでしっかりした信頼できる店を選びましょう。
まとめ

窓の断熱リフォームは、住まいを根本から改善する優れた方法です。
2026年の補助金を賢く活用すれば、少ない負担で快適な暮らしが手に入ります。
- 窓の対策は光熱費削減と結露軽減に直結する
- 工法(内窓・カバー工法等)は悩みと予算に合わせて選ぶ
- 2026年の補助金活用には「登録事業者」での施工が必須
暑さや寒さの多くは窓から侵入するため、対策をすればエアコン1台で年中快適に過ごせます。
光熱費が下がるだけでなく、結露やカビ、ヒートショックの予防など家族の健康も守れます。
現在は、大がかりな工事をせず短時間で完了する方法が主流です。
まずは自宅の気になる場所を確認して、プロの業者に見積もりを依頼しましょう。
補助金が使えるこの機会に、わが家をより心地よい空間へと進化させてください。
窓を新しくするだけで、毎日の暮らしはもっと豊かに変わるはずです。
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