マンションの窓の結露対策|今日からできる予防法と断熱リフォーム

朝になると窓がびっしょり濡れていたり、拭いても翌日には水滴が付いていたりすると、毎日のお手入れが負担になります。

マンションの窓の結露対策は、室内の湿気を減らすことと、窓の表面を冷えにくくすることが基本です。

まずは換気や加湿器の使い方を見直し、それでも繰り返す場合は窓の断熱リフォームを検討しましょう。

この記事では、今日からできる予防法、対策グッズの注意点、水滴やカビへの対処法、リフォーム前の確認事項を紹介します。

この記事のポイント
  • 換気・湿度管理・風通しの見直しで、日々の結露を抑える
  • 対策グッズやカビ取り剤は、ガラスや素材との適合を確認する
  • 繰り返す結露には窓の断熱改修も検討し、工事前に規約や承諾を確認する
目次

今日からできるマンションの窓の結露対策

今日からできるマンションの窓の結露対策

窓の結露を減らすには、普段の暮らしの中で湿気が発生する場面と、空気の通り道を見直すことが大切です。

換気設備の使い方から暖房器具、家具の配置まで、ご自宅で取り組める方法を確認してみましょう。

24時間換気を活用して室内の湿気を排出する

24時間換気が備わっている住戸では、取扱説明書に従って常時運転し、給気口を開けておきましょう

換気扇を動かしていても、空気の入口を閉じたり家具でふさいだりすると、十分に換気できないことがあります。

給気口や排気口のフィルターにほこりがたまっていないかも確認し、機器に合った方法でお手入れしてください。

UR都市機構の給気口の解説でも、通常は給気口を開けて換気を続けるよう案内されています。

24時間換気がない住戸では、窓や換気扇を使って湿った空気を外へ逃がす習慣をつけましょう。

湿度計を見ながら加湿器や除湿機の使い方を調整する

加湿器を使うときは、湿度計の数値と窓の状態を見ながら加湿量や設定湿度を調整してください。

パナソニックが紹介する快適な湿度の目安は40〜60%ですが、これは結露を防げる範囲を保証するものではありません。

窓の表面が冷たければ、その範囲でも水滴が付くことがあります。

湿度が高いときは加湿を弱めるか止め、必要に応じて換気や除湿機を併用しましょう。

冬にも除湿機を使う場合は、使用できる室温や低温時の除湿能力も確認すると、部屋に合った使い方を判断しやすくなります。

部屋干しや入浴で発生する湿気を室内にためない

部屋干しや入浴で出る湿気は、発生した場所で換気・除湿し、居室へ広げないことが大切です。

洗濯物を室内で乾かす場合は、浴室乾燥機や衣類乾燥除湿機などを活用すると、湿度の上昇を抑えやすくなります。

洗濯物に風を当てるだけでは蒸発した水分が部屋に残るため、送風と併せて湿気を取り除く方法も考えましょう。

入浴後は浴室のドアを開け放して居室に湯気を流さず、換気設備を使って排出します。

お湯を残す場合は浴槽にふたをし、換気中のドアや窓の開閉は設備の取扱説明書に従ってください。

水蒸気の発生が少ない暖房器具を選ぶ

結露が気になる部屋では、燃焼による水蒸気を室内へ出さない暖房器具を選ぶことも対策になります。

石油ストーブやガスファンヒーターなどのうち、燃焼ガスを室内へ出す開放型は、暖房と同時に室内の水分を増やします。

一方、エアコンや電気ストーブは、室内で燃料を燃やして水蒸気を発生させる方式ではありません。

石油・ガスを使う暖房でも、排気を屋外へ出すFF式などは区別して考えましょう。

ただし、器具を変えても部屋干しや入浴などによる湿気は残るため、暖房の見直しと換気・湿度管理を組み合わせることが大切です。

カーテンや家具の配置を見直して窓まわりの風通しをよくする

カーテンを長時間閉め切っている場合は、こまめに開けて窓まわりの空気を動かしましょう

厚手のカーテンには室内の暖かさを保つ働きがある一方、窓との間に室内の熱が届きにくくなり、その部分で結露が発生することがあります。

日中など開けられる時間に窓の状態を確認し、湿気をこもらせない使い方に見直してください。

窓際に大きな家具を置いている場合は、壁との間に空間を設け、空気の通り道を確保します。

とくに給気口の前を家具や荷物でふさいでいる場合は、換気を妨げない位置へ移動させましょう。

サーキュレーターで窓まわりの空気を循環させる

窓まわりの空気が滞留している場合は、サーキュレーターや扇風機で弱い風を送り、空気を循環させる方法があります。

ダイキンの結露対策の解説でも、結露の多い窓に弱い風を当てる方法が紹介されています。

カーテンの内側まで空気が届くよう、開き方や風向きを調整してみましょう。

ただし、送風だけのサーキュレーターには、室内の水分を取り除く除湿機能はありません。

湿度が高いときは換気や除湿機を併用し、機器は窓の水滴がかからない場所に置いてください。

マンションの窓に結露が発生する原因

マンションの窓に結露が発生する原因

結露対策を続けても水滴が付く場合は、湿度だけでなく、ガラスやサッシの冷え方にも目を向ける必要があります。

窓に水滴ができる仕組みと、気密性の高い住まいで湿気がたまる理由を押さえておきましょう。

室内の湿った空気が冷たいガラスやサッシに触れる

窓の結露は、空気中の水蒸気が冷たいガラスやサッシの近くで冷やされ、水滴に変わることで発生します。

冷たい飲み物を入れたコップの外側に、水滴が付くのと同じ仕組みです。

冬の窓は外気の影響で冷えやすく、そこへ室内の湿った空気が触れると、空気が水蒸気を含んだままでいられなくなります。

このとき、結露が始まる温度を露点温度といい、室内の温度や湿度によって変わります。

室内外の温度差だけで結露の有無が決まるわけではないため、湿気を減らす対策と、窓の表面を冷えにくくする対策の両方が必要です。

気密性が高い住まいでは換気不足で湿気がたまりやすい

気密性の高い住まいはすき間から空気が出入りしにくく、換気が不足すると生活で生じた湿気が室内に残りやすくなります。

調理、入浴、部屋干しなど、日々の暮らしには水蒸気が発生する場面があるためです。

換気設備を止めたり、給気口をふさいだりすると、室内の水分を外へ逃がしにくくなります。

YKK APの住まいの湿気対策でも、換気と水蒸気の発生を抑える工夫が案内されています。

気密性そのものを問題と考えるのではなく、住まいに備わった給気・排気の仕組みを使えているか見直しましょう。

窓の結露対策はいつから始める?

窓の結露対策はいつから始める?

結露が発生する時期は、地域の気候や窓の性能、室内での過ごし方によって変わります。

決まった月を待つよりも、暖房・加湿器を使い始める時期や、室内の湿度が上がる場面に合わせて対策を始めましょう。

冬は冷え込みが強まる前に対策を始める

冬の結露対策は、暖房や加湿器を使い始める頃から準備しておくと取り組みやすくなります。

外気で窓が冷え、室内では加湿などで水分が増えるため、本格的な冷え込みの前に換気と湿度管理の習慣を整えておきましょう。

まずは給気口の開閉やフィルターの汚れを確認し、湿度計で部屋の状態を把握します。

暖房を止めた後は室温が下がって結露しやすくなるため、就寝前の短時間の換気も対策の一つです。

朝はカーテンを開けてガラスやサッシを確認し、水滴が繰り返し付く場合は加湿量や換気の状況を見直してください。

梅雨や夏は室内の湿度が高くなったら対策する

梅雨や夏も湿度計を確認し、室内の湿度が高いときは除湿機やエアコンの除湿機能などを活用しましょう。

雨が続く日や部屋干しが増える時期は、水分が室内にたまりやすくなります。

屋外の空気が湿っているときは、窓を長時間開けても湿気が増える場合があるため、必要な換気を続けながら除湿を組み合わせてください

なお、冷房で冷えた窓には、屋外の湿った空気によって外側に結露が生じることもあります。

まず水滴が室内側と屋外側のどちらにあるかを確認し、外側の結露を室内の湿度管理不足と決めつけないことが大切です。

窓の結露対策グッズを使う際の注意点

窓の結露対策グッズを使う際の注意点

対策グッズを選ぶ際は、断熱を補助するものと、発生した水滴を受け止めるものを分けて考えましょう。

効果の説明だけでなく、取り付けられるガラスや使えない素材、お手入れの条件まで確認することが大切です。

断熱シートは貼り付けられるガラスの種類を確認する

断熱シートは、購入前にご自宅のガラスの種類と、製品の対応条件を照合してください。

ニトムズの注意事項にもあるように、網入りガラスやLow-Eガラスには使えない製品があり、不適合なシートは温度差による熱割れを招くおそれがあります。

一方、複層ガラスに対応した製品もあるため、ペアガラスならすべて使用不可とも、使用可能とも判断できません。

ガラスの種類がわからない場合は、窓のメーカーや管理会社に確認しましょう。

貼り付ける面や使用期間、はがし方も製品ごとに異なるため、パッケージと取扱説明書を読んでから使用することが大切です。

吸水テープは発生した水滴の処理に使う

吸水テープは、ガラスを伝って落ちる水滴を受け止めるための補助用品として使いましょう。

床や窓台へ水が流れるのを抑える役割はありますが、室内の湿度や窓の断熱性を改善するものではありません。

水滴が多い日は吸い切れないこともあるため、テープだけに任せず、窓の状態を確認して拭き取りを併用してください。

濡れた状態が続いたり、汚れやカビが見られたりする場合は、製品の案内に従って交換します。

使える貼り付け面や固定方法も確認し、賃貸では窓枠やガラスを傷めないよう、購入前にはがし方まで確かめておきましょう。

結露防止スプレーは効果の持続期間を確認する

結露防止スプレーは、製品が示す効果の内容と持続期間を確認して使いましょう。

例えば、アサヒペンの結露の水だれ防止スプレー 防カビプラスは、水だれ防止効果が約30日と案内されています。

ただし、塗った面の汚れや高い湿度などによって効果が弱まる場合があり、すべての製品が同じ期間使えるわけではありません。

使えるガラスの種類や施工前の清掃方法、塗り直しの手順も確認してください。

スプレーは室内の湿気を取り除くものではないため、水滴が多い場合は換気や除湿も見直しましょう。

窓まわりに水滴やカビが発生したときの対処法

窓まわりに水滴やカビが発生したときの対処法

すでに付いた水滴は早めに取り除き、窓まわりを濡れたままにしないことが大切です。

カビが見られる場合は、水滴の拭き取りとは分けて考え、ガラス・サッシ・パッキンなど、付着した場所の素材に合う方法で対処しましょう。

ガラスや窓枠の水滴を拭き取って乾かす

結露を見つけたら、柔らかい布などでガラスや窓枠の水滴を取り除き、乾いた布で仕上げましょう

ガラスだけでなく、下枠やレール、窓台に残った水分も確認し、カーテンや床が濡れたままにならないようにします。

汚れも落とす場合は、窓の取扱説明書で使用できる洗剤を確認し、洗剤分と水分を残さないことが大切です。

拭いてもすぐに濡れる場合は、換気や加湿器の使い方も併せて見直してください。

なお、複層ガラスの2枚のガラスの間が曇り、両面を拭いても取れない場合は、室内側の結露と区別して施工店やメーカーへ相談しましょう。

窓まわりのカビは素材に合った方法で落とす

窓まわりのカビは、サッシと洗剤の取扱説明書を確認し、素材に合う方法で落としましょう

パッキンに使える薬剤でも、アルミサッシには使用できないものがあります。

カビ対策でも、乾いた布でいきなりこすらず、よく絞った布で静かに拭くよう案内されています。

薬剤を使うときは換気し、手袋や目の保護具など、表示に従って準備してください。

塩素系のカビ取り剤は、酸性の洗剤などと混ぜたり、続けて使ったりしないでください。

清掃後は乾燥させ、広範囲に広がる場合や再発を繰り返す場合は専門業者などへ相談しましょう。

繰り返す結露を軽減する窓の断熱リフォーム

繰り返す結露を軽減する窓の断熱リフォーム

換気や湿度管理を続けても結露が繰り返す場合は、窓の断熱性を見直す方法があります。

主な選択肢は内窓の設置、ガラス交換、サッシを含む窓交換で、どの部分を改修するかによって工事内容が変わります。

方法 改修する部分 主な確認点
内窓の設置 今ある窓の室内側に窓を追加 設置スペースと二重になる開閉操作
ガラス交換 今あるサッシを残してガラスを交換 取り付けられるガラスと残るサッシの性能
サッシを含む窓交換 ガラスとフレームを一体で改修 工法の適合性と管理規約上の条件

窓の性能を高めても、室内外の条件によって結露する場合があるため、工事後も換気や湿度管理を続けましょう

マンションで寒さや結露の対策として内窓を設置した例は、大阪市福島区のLDK・キッチン4か所の内窓施工事例で確認できます。

内窓を設置して窓を二重にする

内窓は、今ある窓の室内側にもう一つ窓を取り付けて、窓全体の断熱性を高める方法です。

外窓と内窓の間に空気層ができ、室内側の窓が外気で冷えにくくなることで結露の軽減が期待できます。

取り付けには室内側のスペースが必要なため、カーテンや窓の取っ手との位置関係も現地で確認しましょう。

窓の開け閉めが二重になる点も、日常の使い勝手に関わります。

また、内外の窓の間へ湿気が入り込むと、外窓に結露が生じる場合があります。

YKK APの内窓使用時の注意にあるように、暖房時は内窓をきちんと閉めて使ってください。

設置後も結露が気になる場合は、内窓の効果を感じにくい原因と施工後の確認方法も参考にしてください。

断熱性の高いガラスに交換する

ガラス交換は、既存のサッシを残して、断熱性の高い複層ガラスなどへ入れ替える方法です。

複層ガラスは2枚のガラスの間に空気などの層を設けて熱を伝わりにくくし、ガラス表面の冷えを抑えます。

特殊な金属膜で熱の伝わりを抑えるLow-E複層ガラスも選択肢になります。

ただし、窓をもう一つ追加する内窓とは異なり、既存のサッシはそのまま残ります

アルミサッシ部分の結露が気になる場合は、ガラス交換だけで悩みを軽減できるか施工店に確認しましょう。

取り付けられるガラスの厚さや仕様にも条件があるため、今ある窓に合う製品を選ぶ必要があります。

サッシごと断熱性の高い窓に交換する

ガラスだけでなくサッシにも水滴が付く場合は、フレームを含めた窓全体の断熱改修を検討しましょう。

室内側に樹脂を使うフレームなど、熱を伝えにくい構造の窓へ替えることで、サッシ部分の結露も軽減が期待できます。

工法の一つに、今ある枠を残して新しい枠をかぶせるカバー工法があり、既存枠をすべて取り外すとは限りません。

ただし、窓の形状や取り付け状態によって、対応できない場合もあります。

施工店にはガラスとフレームの両方の性能を確認し、マンションの規約や設置条件に合う工法を提案してもらいましょう。

マンションの窓をリフォームする前の確認事項

マンションの窓をリフォームする前の確認事項

マンションの窓は、室内から使う設備であっても、住む人の判断だけでは工事できない場合があります。

分譲と賃貸で確認先や手続きが異なるため、商品を発注する前に、工事の可否と必要な承諾を確かめましょう。

分譲マンションでは管理規約に定められた工事の条件を確認する

分譲マンションでは、管理規約や工事細則を読み、窓の改修が認められる条件と申請方法を確認してください。

国土交通省のマンション標準管理規約では、窓枠や窓ガラスを共用部分として扱っています。

一定の手続きを経て個人の負担で改修できる規定もありますが、標準管理規約はひな形であり、そのまま各物件の工事許可になるわけではありません。

管理組合や管理会社に、申請書類、認められる仕様、工事時間などを確認しましょう。

室内側へ設置する内窓についても、申請や承認が不要と自己判断しないことが大切です。

賃貸マンションでは貸主や管理会社に工事の可否を確認する

賃貸マンションで内窓の設置やガラス交換を考える場合は、工事前に貸主や管理会社へ相談してください

国土交通省の賃貸住宅標準契約書にも、貸主の書面による承諾なく改造や模様替えを行わない旨が定められています。

実際の賃貸借契約を確認し、工事内容、費用を負担する人、退去時に元へ戻す必要があるかを明確にしましょう。

取り決めは書面などで残し、分譲賃貸の場合は貸主を通じて管理組合の手続きも確認します。

許可が得られるまでは、換気や除湿、水滴の拭き取りなどから対策を続けてください。

まとめ

まとめ

マンションの窓に生じる結露は、日々のちょっとした換気や湿度管理、風通しの工夫から対策を始めることができます。

まずは今日できる予防法から見直し、水滴やカビを見つけた際は素材に合わせたお手入れを行いましょう。

それでも繰り返す深刻な結露には、内窓の設置やガラス・サッシ交換といった断熱リフォームが根本的な解決策となります。

工事前には必ず管理規約や貸主への確認を行い、住まいに適した方法を選ぶことが大切です。

不快な結露の悩みから解放され、快適で暖かい過ごしやすい住まい環境を整えていきましょう。

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この記事を書いた人

住まいの快適性を高める窓リフォーム・断熱リフォームを中心に、日々お客様の暮らしをより良くする提案を行っています。
現場での施工経験と住まいの温熱環境に関する知識をもとに、皆さまに役立つリフォーム情報をわかりやすく発信しています。

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