窓リフォームの減税は確定申告が必要か、担当省庁も自治体窓口も別々で「結局何をどうすればいいのか分からない」と感じる方は多いはずです。
そこで本記事では、窓リフォームの減税に確定申告は必要か、対象となる条件から必要書類、申告の流れまでを解説します。
所得税の控除・固定資産税の減額・補助金はそれぞれ制度も申請先も異なるため、工事前に正しく理解しておくことが失敗しないコツです。
制度や書類を体系的に整理しましたので、ぜひ最後までご覧ください。
- 所得税の控除は確定申告、固定資産税の減額は家屋所在地の市区町村への申請が必要
- 窓だけの改修でも、性能、費用、住宅などの要件を満たせば対象となる場合あり
- 補助金を受けたときは、金額を差し引いて減税の要件と控除額を確認する必要あり
窓リフォームに利用できる減税制度の基本

窓リフォームで関係する支援には、所得税の控除、固定資産税の減額、補助金があります。
受けられる内容だけでなく、申請先と手続きの時期も異なるため、最初に制度の役割を分けて把握しておくと準備しやすくなります。
制度全体を確認したい方は、国土交通省の住宅リフォーム減税制度も参考にしてください。
所得税の控除・固定資産税の減額と補助金の違い
所得税の控除と固定資産税の減額は、一定のリフォームを行った人の税負担を軽くする制度です。
補助金は工事費の一部を支援する制度であり、税金を直接減らすものではありません。
制度ごとに受け取る時期と手続きが異なるため、同じ手続きとして扱わないよう注意してください。
| 制度 | 受けられる内容 | 主な手続き先 |
|---|---|---|
| 所得税の控除 | 所得税額から一定額を控除 | 税務署への確定申告。e-Taxや郵送も利用できます。 |
| 固定資産税の減額 | 一定の省エネ改修なら翌年度分を軽減 | 家屋所在地の市区町村 |
| 補助金 | 工事費の一部を補助 | 補助事業の登録事業者や自治体の窓口 |
補助金を受けても、減税の要件を満たせば併用を検討できます。
ただし、補助金額は減税の計算に反映されるため、交付額がわかる書類を保管しておきましょう。
所得税の控除
窓の断熱改修では、リフォーム促進税制による所得税の控除や、一定の住宅ローンを利用した増改築の住宅ローン減税が関係します。
どちらも初年度は確定申告が必要です。
適用できる制度は、工事内容、居住開始日、工事費、ローンの有無によって変わります。
固定資産税の減額
固定資産税の減額は、一定の省エネ改修をした既存住宅が対象です。
所得税の確定申告とは別に、家屋所在地の市区町村へ申請する制度である点に注意してください。
窓の断熱改修は必須工事とされているため、ガラスや内窓、サッシの仕様が基準を満たすか、施工前に確認が必要です。
補助金
補助金は、対象製品を用いた工事費の一部を支援する制度です。
先進的窓リノベ2026事業では、登録された窓リノベ事業者との工事請負契約などが要件になります。
補助金の受付期間や予算は年度ごとに変わるため、契約前に事業公式の対象要件を確認してください。
対象工事、補助額の考え方、申請の進め方を確認したい方は、内窓・二重窓リフォームの補助金条件と申請の流れも参考にしてください。
補助金の申請期限や準備の流れを知りたい場合は、先進的窓リノベ2026の申請期限と進め方も併せて確認すると、工事の予定を立てやすくなります。
減税制度ごとの申告先
所得税の控除と固定資産税の減額では、提出先と期限が異なります。
所得税は年分ごとの確定申告で手続きし、固定資産税は工事完了後の期限内に市区町村へ申請する制度です。
提出書類には、制度に共通するものと制度ごとに異なるものがあるため、工事前から制度ごとの提出先を分けて管理しましょう。
所得税の控除は税務署へ確定申告する
所得税の控除は、所轄税務署へ確定申告書を提出して受けます。
国税庁の確定申告書等作成コーナーからe-Taxで送信する方法や、郵送による提出も選べます。
申告には、増改築等工事証明書や計算明細書などが必要になるため、制度ごとの案内を確認してください。
固定資産税の減額は家屋所在地の市区町村へ申請する
固定資産税の申請先は住民票の住所地ではなく、リフォームした家屋がある市区町村です。
原則として工事完了日から3か月以内に申請します。
提出書類や期限後の扱いは自治体で異なることがあるため、固定資産税の担当窓口にも確認しておくとよいでしょう。
窓の断熱リフォームで受けられる所得税の控除

窓の断熱リフォームで所得税の控除を受ける方法には、ローンを使わない場合にも検討できるリフォーム促進税制と、一定のローンを利用する住宅ローン減税があります。
どちらも対象工事と住宅の条件を満たす必要があるため、違いを分けて確認しましょう。
省エネリフォーム促進税制の対象となる窓改修と主な要件
省エネリフォーム促進税制では、窓の断熱改修が必須工事です。
自ら所有し、居住する住宅で、工事後に断熱性能の基準を満たし、費用や床面積などの要件を満たす場合に所得税の控除を受けられます。
実際の請負額だけで費用要件を判断しない点にも注意が必要です。
所得税の対象要件や必要書類は、国土交通省の消費者向け案内でも確認できます。
- 窓の断熱改修を行い、改修後の性能基準を満たしていること
- 自ら所有し、居住する住宅であること
- 補助金等を控除した標準的な工事費用相当額が500,000円超であること
- 床面積、所得、居住開始時期などの条件を満たすこと
対象となる窓の断熱改修
対象となる代表的な工事は、ガラス交換、内窓の新設または交換、サッシとガラスの交換です。
改修した部位が2016年省エネルギー基準相当以上を新たに満たす必要があります。
すべての窓を改修しなければならないわけではありませんが、工事全体が制度の要件を満たすか確認してください。
住宅・居住者に関する要件
控除を受ける人が住宅を所有し、主に居住していることが基本です。
登記簿上の床面積は40平方メートルを超える必要があり、合計所得金額が1,000万円を超える場合は、床面
50平方メートルを超えることが求められます。
合計所得金額2,000万円以下や、工事完了後6か月以内の居住開始なども確認しましょう。
工事費に関する要件
費用要件は、請負契約書の金額ではなく、告示で定める標準的な工事費用相当額で確認します。
補助金等を受けたときは、補助金等の額を差し引いた後の額が500,000円を超える必要があります。
控除額の計算でも補助金等の額を差し引くため、補助金の交付額を正確に把握しておきましょう。
住宅ローン減税を利用できる窓リフォームの条件
住宅ローン減税は、一定の増改築を行い、返済期間10年以上の住宅ローンを利用した場合に検討できる制度です。
窓の断熱改修だけで利用できるとは限らず、対象工事の範囲や工事費、住宅、入居時期の条件を満たす必要があります。
ローンを利用しない場合に検討できるリフォーム促進税制とは、控除の計算方法と必要書類も異なる点に注意してください。
対象となるリフォーム工事
窓の断熱改修が、増改築等の第6号工事に該当するかを確認します。
原則として全居室の全窓を改修することなどが求められます。
一方、住宅性能評価書または増改築による長期優良住宅の認定で断熱等性能等級が一段階以上上がることを示せる場合は、一部居室の窓改修が対象となることがあるため、施工内容を証明書の発行者に確認してください。
住宅ローンと住宅に関する要件
主な要件は、償還期間10年以上のローン、補助金等を差し引いた対象工事費が1,000,000円を超えること、合計所得金額2,000万円以下などです。
住宅の床面積や、工事完了後6か月以内の居住開始も確認します。
控除率は年末のローン残高の0.7%で、控除期間は10年です。
窓の断熱リフォームで受けられる固定資産税の減額

固定資産税の減額は、窓の断熱改修を含む一定の省エネ改修をした住宅が対象です。
所得税の控除とは別制度であり、申請先は市区町村になります。
工事内容だけでなく、住宅の築年や床面積、費用、申請期限も確認が必要です。
減額の対象となる省エネ改修の要件
固定資産税の減額では、2014年4月1日以前から所在する住宅で、窓の断熱改修が主な条件です。
賃貸住宅は対象外である点に注意してください。
要件を満たす場合、工事の翌年度分の固定資産税が3分の1軽減され、所得税のように翌年の確定申告で受け
制度ではないため、工事後の市区町村への申請を忘れないようにしましょう。
対象となる窓の断熱改修
対象となる窓工事には、ガラス交換、内窓の新設または交換、サッシとガラスの交換があります。
窓の断熱改修は固定資産税の省エネ改修で必須です。
改修後の断熱部位が2016年基準を新たに満たす必要もあるため、対象製品と性能の証明方法を施工業者へ確認しましょう。
住宅と工事費に関する要件
住宅の登記簿上の床面積は40平方メートル以上240平方メートル以下が目安です。
補助金等を差し引いた実際の工事費は税込で600,000円を超える必要があります。
一定の高効率設備を併せて設置する場合は、断熱改修部分と工事全体に別の金額条件があるため、見積もりの内訳も確認してください。
固定資産税の減額を申請する手続き
固定資産税の減額を受けるには、工事が終わった後に市区町村へ書類を提出します。
所得税の確定申告とは連動しないため、申請の準備を別に進める必要があります。
補助金を受けたときは交付額を示す資料も求められるため、通知書も工事関係の書類とまとめて保管しておくと安心です。
家屋所在地の市区町村へ申請する期限
申請期限は、原則として工事完了日から3か月以内です。
起算日は見積日や契約日ではなく、工事完了日となります。
期限を過ぎた場合の取扱いや提出方法は市区町村で異なるため、事情があるときも自己判断せず、家屋所在地の固定資産税担当部署へ早めに相談してください。
申請時に必要な書類
国の案内では、固定資産税減額証明書または増改築等工事証明書、補助金額がわかる書類などが示されています。
自治体の減額申告書や、工事内容・費用を確認できる書類を求められることもあります。
増改築等工事証明書は建築士等が発行するため、施工会社だけで発行できるとは限りません。
所得税の控除を受けるための確定申告の流れ

所得税の控除は、工事後に書類を集めるだけでは足りない場合があります。
利用する制度や証明書の発行先は工事内容によって異なるため、契約前から準備を始める必要があります。
工事前、工事後、申告時の順に確認すべきことを整理します。
1. 工事前に利用する減税制度と適用要件を確認する
最初に、リフォーム促進税制の所得税控除と、増改築の住宅ローン減税のどちらを利用するか検討します。
工事内容、補助金を差し引いた費用、床面積、所得、居住開始時期を確認してください。
見積書では、窓改修の内容と補助金の対象額を分けて確認すると判断しやすくなります。
増改築費用のローンを使う場合は所得税控除を併用できないため、契約前に制度を選ぶ必要があります。
2. 工事前に増改築等工事証明書の発行を依頼できる建築士等を確認する
増改築等工事証明書は、工事が制度の要件を満たすことを示す重要な書類です。
登録建築士事務所に所属する建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関、住宅瑕疵担保責任保険法人などが発行できます。
発行の判断では、設計図書、契約書、費用内訳などを確認する場合があるため、証明書は通常、工事内容を確認した後に発行される点をふまえ、工事前には依頼先と必要資料を確認しておきましょう。
証明書を発行できる主な機関
| 発行機関 | 特徴 |
|---|---|
| 登録建築士事務所の建築士 | 個人の建築士へ直接依頼するケースが多い |
| 指定確認検査機関 | 建築確認を扱う機関としても対応可能 |
| 登録住宅性能評価機関 | 性能評価とあわせて依頼しやすい |
3. 工事完了後に増改築等工事証明書や工事請負契約書などをそろえる
工事完了後は、増改築等工事証明書、工事請負契約書の写し、登記事項証明書、補助金額がわかる書類などをそろえます。
住宅ローン減税を使う場合は、借入金年末残高等証明書も確認してください。
書類の原本と写しの扱いは申告方法によって異なるため、電子申告を選ぶ場合も事前に確認しておくと安心です。
必要書類は制度や申告する人の状況により異なるため、国税庁や国土交通省の案内で不足がないか確認しましょう。
4. 工事を行った年分を翌年に確定申告する
居住中の住宅を改修した場合は、工事を行った年に居住しているケースにおいて、原則として翌年にその年分の確定申告を行います。
e-Tax、郵送、税務署への持参などから提出方法を選べます。
ただし、未入居の住宅で工事完了年と居住開始年が異なる場合は、居住開始年分が基準となることがあるめ、申告年分は個別に確認してください。
先進的窓リノベなどの補助金を受け取った場合の税務上の扱い

窓リフォームの補助金を受け取った場合は、減税の計算だけでなく所得税上の扱いも確認します。
国庫補助金等の総収入金額不算入の特例を利用できる場合がありますが、補助金の種類や使途、申告書類によって取扱いが変わります。
国庫補助金等の総収入金額不算入の特例を利用できる場合
国や地方公共団体から受けた補助金等を、固定資産の取得や改良に充てた場合は、要件を満たせば総収入金額に算入しない特例を利用できることがあります。
先進的窓リノベ2026事業の公式FAQでも、所定の手続きにより特例を利用できる場合があると案内されています。
ただし、すべての補助金が同じ取扱いになるわけではありません。
自治体独自の補助金を受けた場合や、補助対象の内容が異なる場合は、交付要綱と税務署で確認してください。
総収入金額不算入の特例に必要な明細書
特例を利用する場合は、確定申告書に国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書を添付します。
明細書には、補助金の交付者や名称などを記載してください。
交付決定通知書、補助金額がわかる書類、工事の内容を示す書類は、申告時に確認できるよう保管しておきましょう。
窓リフォームの減税と補助金を併用する際の注意点

減税と補助金は併用できる場合がありますが、補助金額を工事費から差し引く必要があります。
差し引いた後の額は、控除額だけでなく費用要件を満たすかどうかにも関わります。
制度を組み合わせる前に、計算の基準と併用できない組み合わせを確認しましょう。
補助金額を差し引いて減税額を計算する
補助金を受けた工事は、補助額を差し引いた後の金額で減税の要件と控除額を確認します。
所得税のリフォーム促進税制と固定資産税の減額では、補助金額を差し引く基準となる金額が異なるため、同じ計算にはなりません。
| 制度 | 補助金を差し引く前の基準 | 確認する内容 |
|---|---|---|
| 所得税の控除 | 標準的な工事費用相当額 | 費用要件と控除額 |
| 固定資産税の減額 | 実際にかかった工事費 | 費用要件 |
補助金額が申告時点で確定していない場合は、見込額を記載する取扱いがあります。
後から交付額が変わったときは、証明書の再提出や申告手続きが必要になることがあるため、確定通知を受けた後も書類を保管してください。
増改築費用の住宅ローン減税とリフォーム促進税制の所得税控除は併用できない
増改築費用のために借りたローンで住宅ローン減税を受ける場合、同じ工事についてリフォーム促進税制の所得税控除は併用できません。
所得税の控除を二重に受けないためのルールであり、どちらが自分の条件に合うか、工事費やローン残高を基に事前に比較してください。
一方、住宅の取得費用に対する住宅ローン減税と固定資産税の減額には、併用に関する別の取扱いがあります。
住宅ローン減税があるだけで、すべての減税を使えなくなるわけではありません。
住宅ローンの資金使途を分けて確認しましょう。
窓リフォームの減税・確定申告でよくある質問

窓だけを改修した場合の対象可否や、申告が遅れた場合の扱いは、制度を利用する人が迷いやすい点です。
工事の規模だけで判断せず、性能、費用、住宅の条件に加え、申告する人の状況も確認してください。
窓だけのリフォームでも減税の対象になりますか?
窓だけの工事でも減税は使えますか?
窓だけの断熱改修でも、減税の対象となる場合があります。
所得税のリフォーム促進税制では、窓の断熱改修が必須工事であり、ガラス交換や内窓の設置などが対象です。
ただし、対象製品や断熱性能、標準的な工事費用相当額、住宅の床面積、居住者の所得など、制度ごとの条件を満たす必要があります。
固定資産税の減額でも窓の断熱改修が必須です。
窓を1か所だけ改修した場合も、工事全体の性能要件と費用要件に当てはまるかを施工業者へ確認してください。
確定申告をし忘れた場合はどうなりますか?
還付を受けるための申告であれば、原則としてその年の翌年1月1日から5年間は還付申告を提出できます。
住宅特定改修特別税額控除や、一定の増改築に係る住宅ローン控除も、還付申告の対象となり得ます。
ただし、納付すべき税額がある人の期限後申告は別です。
無申告加算税や延滞税がかかる場合があるため、早めに税務署へ確認してください。
固定資産税の減額申請には3か月の期限があるため、還付申告の5年間の期限をそのまま当てはめることはできません。
まとめ

窓リフォームの減税は、工事後に調べ始めると必要書類や申請期限に間に合わないことがあります。
所得税、固定資産税、補助金はそれぞれ手続きが異なるため、工事前から利用する制度を整理しておくことが重要です。
- 工事前:対象となる制度、性能、費用、併用可否を確認する。
- 工事後:証明書、契約書、補助金額がわかる書類をそろえる。
- 申告・申請時:所得税は確定申告、固定資産税は家屋所在地の市区町村へ期限内に手続きする。
税制や補助金の要件は、年度、居住開始日、工事完了日によって変わります。
契約・着工前に、施工会社、証明書を発行できる建築士等、所管の税務署または市区町村へ確認したうえで進めましょう。
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